3番ホーム

3番ホーム| Copyright (C) Kazuo Yamamoto

JR銭函駅の下りの3番ホーム。
まだ国鉄の頃、ここは1番ホームだった。
ペンキの臭いが懐かしい木造列車を思い出す。
JRになって小樽行きが1番ホームになり、
通過列車待ちの回送列車のレールが2番、
そして札幌行きが3番ホームになったらしい。

当時の1番ホームは部活で疲れた体を降ろす場所。
高校を卒業して、このホームから、
何人もの友人を見送った。
それから程なく俺も見送られ、千歳空港へと向かった。

3月は別れの月。
見送られる人より、見送る側の方が寂しい。
何故なんだろな。
見送られる方が目的を持っているからなんだろうか。

見送られた俺は今、銭函にいる。
運命はくるくる変わる。

4月は出会いの月、どんな人に出会えるんだろう?
そんなことに期待を馳せる歳でもないか…

まもなく、3番ホームに、
札幌行きの電車が滑り込んで来た。