かつてない大物

色内埠頭で釣れたウグイとカタクチイワシ

その後、またぱったりと静かになった。
海面には魚の姿が見えないので、竿を思い切り下に傾け、これまでよりも深いところに仕掛けが届くようにして様子を見ることにした。

しばらくすると、ぐぐぐ、ぐぐ、ぐん、と強烈なあたりがきた。

うわっ、なんだ!?

しなる竿を引き上げてみると、またまた初めて釣る魚だった。22~3cmくらいあっただろうか。デカくて重くて異様に元気。とりあえず、海水を張ったバケツに入れておいたが、ばしゃ、ばしゃ、と何度も飛び出しそうになった。

おっとっと、とそちらに気をとられていると、またしても強力なあたり。やっぱり同じ魚だった。2匹目はさらに元気に暴れまわり、仕掛けの糸が絡み付いてぐしゃぐしゃになってしまった。

持ち帰って調べるまでは、この「大物」が嫌われ者のウグイだとはわからなかった。